hoho!

みえないものをさわる

solitude

採点のバイトにいってる塾は、「中学受験の名門」をうたっているらしい。なるほど生徒の答案を見ていても、賢そうな文字、賢そうな間違え方。
そういうかんじなのに、わたしが得点欄に点数を書くと一気に空気が乱れる。はりつめてたものが がたがたっと崩壊する。脱力系、汚い文字。これではせっかくの100点も、満点にみえない。どうにかせねば。しゃきっと。しゃきっと。



クラスいちの人気者に正体をあかさず、こっそり猪口をあげた、11才の2月。噂になるのが、嫌だった。彼が人気モノで、イケメンで、サッカーが上手だから好きなんじゃない。ちがうんだ。みんなとは、ちがうんだ!ってね。
その猪口がわたしからのものかもしれないと、うっすら、9年間思っていたという。ほんとかうそか、知らないけど。
たったの1年2カ月しか接点はなかったのに、覚えていてくれて、今、こうやって話せる、不思議。


呪いの言葉を吐く代わりに、歌をうたう。



携帯、いりません。



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